「主食をやめると健康になる」(江部康二著、ダイヤモンド社)p74-75、p77-78
約700万年間の人類の歴史のうち、穀物を主食としたのは、農耕が始まってからの約1万年間にすぎません。(中略)
人類の歴史のうち農耕が始まる前の約700万年間は、食生活の中心は狩猟や採集でした。米や小麦などの穀物は手に入らなかったので、誰もが糖質制限食を実践していたといえます。(中略)
農耕が始まったのが約1万年前です。人類は狩猟民から農耕民になったとき、単位面積あたりで養える人口が50~60倍にも増えました。(中略)
それでは、農耕が始まる前の人類はいったい何を食べていたのでしょう?
約700万年間、人類は狩猟・採集を生業としており、日常的な食料は、魚貝類、小動物や動物の肉・内臓・骨髄、野草、野菜、キノコ、海藻、昆虫などです。ときどき食べることができたのは、木の実、果物、球根(山イモなど)でしょうか。(中略)
この700万年間は穀物がなく、日常的に摂取する糖質のほとんどが野草や野菜分の糖質です。古くから野草や野菜は日常的に食べていたと思います。(中略)
果物やナッツ類は、秋を中心に季節ごとに少量は手に入るので、当然食べていたと思います。もっとも、当時の果物やナッツは野生種ですから、現在食べているものに比べたら、はるかに小さくて糖質含有量も少なかったと思います。
そして、ジャガイモやサツマイモを人類が食べはじめたのは、農耕開始と同じ頃か、それ以降です。山イモなどの球根は、さまざまな種類が山のなかに自生していたと思われるので、たまに運よく採集できたら食べていたと思います。(引用は、ここまで)
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実際、何をメインに食べていたのかは、すごく関心のあるところだが、少なくとも、米や小麦を食べていなかったことは明らかだ、と思う。