かぼちゃの種(一つ前の記事)について、ブックマークコメントを頂いた。
ここで返事をする。
>カボチャの種 時々食べてます、身体に 良いんですね!
可食部100g当たりの利用可能炭水化物(単糖当量)、すなわち、糖質が2.1gと少ない。
糖質制限をするに当たって、問題のない食材である、と言える、と思う。
可食部100g当たりのマグネシウムが、530㎎と、非常に多い。
緑内障があって、視野が少しでも元に戻って欲しい、と考えている人にとっては、良い食材だ、と思う。
可食部100g当たりの、脂肪酸のトリアシルグリセロール当量、すなわち脂質は、48.7gと多い。
ランセット論文、まとめ1 - 牛乳のこと (hatenablog.com)
◇18ヵ国の13万5千例以上を約7年半追跡(中略)
一方、脂質は総脂質および種類別のいずれも、摂取量が多いほど全死亡リスクは低かった。(引用は、ここまで)
脂質は、摂れば摂るほど、寿命は延びる(死なない)、という結果が出ている。
その観点からは、脂質を多く含む、かぼちゃの種は望ましい、と思う。(バターを食べても、オリーブオイルを飲んでも、すりごまを食べても、何を摂っても良い、と思う。)
炭水化物は、摂取量が多いほど全死亡リスクが高く(引用は、ここまで)
炭水化物、すなわち糖質を摂れば摂るほど、寿命は縮む(早く死ぬ可能性が高い)、という結果が出ている。
可食部100g当たりの利用可能炭水化物(単糖当量)、すなわち、糖質が2.1gと少ないのは、非常に良い、と言える。(同じ事は、いりごまでも言える。)
落花生、カシューナッツ、ごま - 牛乳のこと (hatenablog.com)
従って、かぼちゃの種は、糖質を少なく、脂質を多く、という目的に合致した食材である、と言える。
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かぼちゃの種の良くないところ
可食部100g当たり
リノール酸 21g
脂肪酸総量 46.63g
「コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる。」(浜崎智仁著)の本の帯には、リノール酸は有害!と書いてある。
私も、そう考えている。
ちなみに、リノール酸と糖質、どっちが有害か、と言われると、迷うところである。
上記のランセット論文の結果から考えると、糖質の方が、害がより大きい、と言える、と思う。
(かぼちゃの種を食べたり、すりごまを食べたり、落花生を食べる方が、ご飯を食べるよりは、良さそうだ。)
リノール酸は、種実に多く入っている。
大豆、かぼちゃの種、ごま、落花生に多く入っている。
(大豆>かぼちゃの種>ごま>落花生、の順で、脂肪酸総量に占める、リノール酸の割合が高かった、と思う。一方、大豆は、リノール酸と拮抗するα-リノレン酸を、ある程度、含んでいる。優劣付け難いが、リノール酸の害という点では、かぼちゃの種、ごま、落花生の3つより、大豆の方が少しましだ、と考えている。)
一方、牛乳、チーズ、バター、牛肉の脂は、脂肪酸総量に占める、リノール酸の割合が低い。(かつて調べた事がある。)
ただ、農薬を多く摂らないようにしたい、と考えるのであれば、牛肉は避けた方が良い、と思う。
という訳で、最善と言えるかどうかは、分からないが、かぼちゃの種は悪くない、と考えている。