「がんに効く生活」とか

1972年9月生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

ウェルニッケ失語

A or B ?の質問を、母は理解できない。

従って、どちらがいいのか、こちらで判断しないといけない。

 

もし、○○なら、といった話も、母は理解できない。

従って、先の予定について話すことができない。

 

補聴器の電池(ボタン電池)が無くなったら、どうするのか(まだ、手元に十数個ある)、といった話ができない。

 

というわけで、行き当たりばったりの毎日を送っている。

 

右側の同名半盲があるようだ。

 

右半分が見えていない。視野欠損がある。

 

母は、排便の際、便座の側面を汚す。しかし、その後、自分で、雑巾でふき取ってくれる。

 

最近、便座の右側(向かって右側)だけが、いつも汚れている。

 

いつも、どうして右側だけなんだろう、と思っていたが、母は右半分が見えていない。

 

視野の右半分を伝導する経路(神経細胞群)は、言語理解をつかさどる部分の近くにある。

 

その辺りを養う血管が詰まったのだろう(血栓症)。

 

お鍋から深皿に、汁(鶏のがらで取った出汁)を入れる際、よくこぼすようになった。

 

我が家は、ガスコンロが台所の右端にある。

 

右半分があまり(もしくは全く)見えていないのだろう。

 

診断は、脳梗塞。左中大脳動脈の枝に血栓が詰まったと考える。

 

ウェルニッケ失語(感覚性失語)がある。

 

右の同名半盲もあると考える。

 

失語 - 07. 神経疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版 (msdmanuals.com)

ウェルニッケ失語

ウェルニッケ失語の患者は正しい単語を流暢に発話するが,しばしば意味のない音素を含み,それらの意味または関係を把握していない。その結果,患者の発話は単語の寄せ集め,または「言葉のサラダ」状態になる。典型例では,自分の話が他人には理解不能であることに気づかない

話し言葉および書き言葉の理解が障害される。患者には読み間違い(失読)がみられる。書字は流暢であるが,誤りが多く,実質的な言葉を欠く傾向にある(流暢性失書)

視路が病変部の近くを通っているため,一般的に右視野欠損がウェルニッケ失語に随伴する。(引用はここまで)

 

>自分の話が他人には理解不能であることに気づかない

 

母も気付いていないようだ。

 

話し言葉および書き言葉の理解が障害される。

 

上記の通り。

 

チーズを見せて、「これ、食べる?」

 

これは理解できるようだ。

 

母「眠い。まだ(昼の)12時。」

私「外を歩いて来たら?」

 

これは理解できたようだ。

歩きに行ってくれた。

 

>視路が病変部の近くを通っているため,一般的に右視野欠損がウェルニッケ失語に随伴する。

 

これはあるようだ。

 

本記事は、私の備忘録です。

 

まとまりに欠ける文章ですが、御容赦下さい。