emaさんからコメントを頂いた。
高齢になると血圧って上がる必要があって上がるんですよね。
隅々まで血流をよくするため?
冬場でも最高血圧120ないわたしの方が心配かも…
そうです。
少し難しい話ですが、お付き合いください。
中学校の時に、オームの法則というのを習ったと思います。
V(電圧)=I(電流)×R(抵抗)
ですね。
これは血液の流れにも当てはまります。
平均血圧=血流×血管抵抗
ちなみに、平均血圧=拡張期血圧(下の血圧)+(収縮期血圧ー拡張期血圧)/3
血圧が150/90㎜Hgとすると、平均血圧は、90+(150-90)/3=110㎜Hgとなります。
年を取ると、動脈硬化が進みます。
血管の弾力は失われます。
血管の内側にはプラークが溜まり(粥状硬化)、血管の内腔は狭くなります。
1.冠動脈硬化とプラーク | 分かりやすい動脈硬化|心臓・血管の話 - みやけ内科・循環器科
その結果、血液は流れにくくなります。
これは血管抵抗が上がることを意味します。
血流は一定であるはずなので(そうでないと全身に血液が行き渡らない)、血圧は上がってしまいますね。
高齢になると血圧って上がる必要があって上がるんですよね。
その通りです。
ここからはさらに難しい話になります。
付いて来れる人は付いて来て下さい。
平均血圧-頭蓋内圧=脳血流×脳血管抵抗
頭蓋内圧とは、頭蓋骨内部の圧力のこと。
年を取ると、動脈が硬化します。
脳の動脈も硬化します。
脳血管の抵抗も上がります(血液が流れにくくなる)。
脳血流を保つために、血圧を上げないといけないですね。
心拍数を増やすとかして、血圧を上げないといけないですね。
そうでないと、脳に血液が行き渡らなくなりますね。
高齢になると血圧って上がる必要があって上がるんですよね。
その通りです。
全身に血液を行き渡らせるため、脳に血液を行き渡らせるために上がる。
そう考えています(多分、合っていると思う)。
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高血圧患者(重症、老年)は、平均血圧が110㎜Hgを割った辺りから脳血流量が減ります。
脳への血流を維持するためには、高血圧患者(重症、老年)においては、血圧を150/90mmHg以上にしておくべきだ、ということになります。
食事を変えれば認知症を逆転できる 認知症逆転プロジェクトその1 – ドクターシミズのひとりごと
を参考に説明致しました(嚙み砕いて説明致しました)。