「がんに効く生活」とか

1972年9月生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

母の経過。別れを告げて来た。

食事を摂らない、とのことで、2月21日(水)、A病院に入院。

本日(3月1日(金))午後2時に主治医から電話があった。

頭部CT(plain、単純という意味)

左側頭葉に脳梗塞の跡がある。中大脳動脈が詰まったといった大きなものではない。

胸部から腹部にかけてのCT(plain)

胸部。特に何もない。

腹部。特に何もない。

甲状腺に小さい何かがある。

本人はじっとしていられないので、甲状腺エコーを当てることは出来ない。

甲状腺癌だったとしても、甲状腺癌は進行がゆっくり。

経過観察で。

血液検査。

肝臓、腎臓に何もない(肝機能、腎機能正常という意味だろう)。

電解質。ナトリウムは143(正常範囲内)。他、異常無し。カルシウムも異常無し。

BUN(尿素窒素)が31(だったと思う)、クレアチニン0.7(だったと思う)で、脱水がある。

現在、点滴をしている。

total protein(総蛋白)6.9、albumin(アルブミン)3.6(ともに正常範囲内)。

貧血もない。

2月21日の血液検査でHb13.6と聞いている。それを言っているのだろう。

じっとしていられないので、胃カメラは出来ないだろう、とのこと。

食事を摂らない、食べ物を口に入れても、ペッと吐き出す、とのこと。

太い血管から栄養を入れない、とのこと(中心静脈栄養のことを言っているのだろう)。

以上、説明を受けた。

経管栄養(鼻から管を入れる)しますか。

しないで下さい、と返事をした。

(末梢静脈からの)点滴と酸素(投与)だけでお願いします、と伝えた。

 

母の好きな物を持って行っていいですか、と尋ねた。

いいですよ、とのこと。

持ち込み食可と看護師さんに伝えておきます、とのこと(A病院は原則持ち込み食不可)。

 

午後2時半に電話が終わった。

冷凍庫に入っているバター100gを1つ持って、A病院に行って来た。

面会は15分とのこと(15:35~16:55の面会となった)。

 

バターの封を開け、看護師さんに持って来てもらったスプーンでバターをすくい、母の口に運ぶ。

ペッと吐き出す。

話に聞いていた通りだ。

何度口に運んでも、ペッと吐き出す。

そうこうしている間に、5g位、食べてくれたと思う(口の中でバターが溶けるので)。

これでは、お刺身を持って行っても食べてくれないだろう(母はお刺身が好物)。

耳元で、仰げば尊し、ふるさと、もみじを大声で歌った(同室に患者さんがもう一人いることに後で気付いた)。しかし、反応なし。

「お母さん」と言うと、「はい」と言うので(1回だけ答えてくれた)、耳は聞こえているのだろう。

2022年12月~2022年1月は、私が歌うと、母も一緒に歌ってくれたので、この1年間でかなり衰えたのだろう。

頭部CTは見ていないが、施設に入ってから(2022年2月以降に)、脳梗塞を再び起こしたのではないか、と考える。

食事を摂るようになって、施設に帰れる可能性は、2~5%位か。

A病院で看取ることになるだろう。

いつまでルートを取れるか(点滴を入れることができるか)によるが、あと1~3ケ月位だろう(いい静脈があって、点滴が入れば、3ケ月位もつかな)。

 

4月12日(金)は、私が通院先の病院に行って、血液検査を受け、CTを取ってもらう。その後、診察を受ける旨、伝えた。午前7時半から午後5時まで不在にしている旨、伝えた (私は携帯電話を持っていない。我が家の電話は着信歴が残らない)。

 

最後に頭を深く下げて、母のベッドを去った。

私に最後に発した言葉は、「うるさい」だった。

全く別人になっていた。

もう思い残すことはない。

次は冷たくなった母と面会することになるだろう。

 

夜中に電話を頂いても、歩いてしか行けないので(バスは走っていない、自転車も車も持っていない)、1時間か2時間位して駆け付けることになると思う。その旨、看護師に伝えた。

 

相続の段取りを進めようと思う。