「がんに効く生活」(ダヴィド・S.シュレベール著)p220
ビタミンDは、皮膚が太陽光線にさらされると皮膚細胞により生成される。(中略)
最近になって、十分な量のビタミンDを摂取していれば、さまざまな種類のがんになる危険性を著しく減らすことが証明された(2007年に発表されたクレイトン大学の研究によると、25-ヒドロキシビタミンDの状態で一日に1000IU(international unit、国際単位)摂取すれば、がん発症率を75%以上減らすことができるという)。(中略)
昼間、全身に日光を20分間浴びれば、それだけで8000から10000IUのビタミンDが生成される(太陽光線を浴びすぎると、今度は皮膚がんになるおそれがあるので注意すること)。
(引用はここまで)
この本を2010年に読んでから、極力、太陽の光に当たるようにしている。
「コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる」(浜崎智仁著)p163
海外では今、ビタミンD不足が問題となっているのだが、これも生活様式が変わってから生じたことだ。昔は屋外で日に当たる時間が長かったので、食事でビタミンDを摂る必要がなかったのである。家の中で生活するようになり、さらに欧米では皮膚がんを恐れて紫外線をシャットアウトするようになって、ビタミンDが不足するようになった。
ビタミンDの受容体は全身にあって、体中のさまざまな機能を調整している。骨形成とのかかわりはビタミンDの仕事の一部でしかなく、がんの予防を含む全身の機能に影響している。
もっとも深刻なビタミンD不足を報告しているのは、オーストラリアの皮膚科医といわれている。オーストラリア人には皮膚がんが多い。そのため人々は、皮膚がんを恐れて肌を覆い、顔は紫外線吸収剤で真っ白というふうに日光をシャットアウトしているためだ。
日常的に野外で働いている人たちには、実は皮膚がんは少ない、という米国のデータがある。これは、皮膚が普段から紫外線である程度の障害を受けているため、その修復機能が十分に発達し、防御機能がそうでない人たちよりしっかりしているためだ。
日光に当たるときは、日焼けするほど急激に当たってはいけない。慣れてきても長時間当たるのはよくない。要はまったく太陽に当たらないのが問題で、一日に最低10分ぐらいは日に当たった方がいい、ということだ。
最近は、子供たちですら、外に出て遊ぶことが少なくなって、ビタミンD不足になっている。ビタミンD不足を解消するには、外で走り回るのがいちばんである。ことさらサプリメントなどに頼る必要はない。そして、ビタミンDはコレステロールを原料としているのである。
(引用はここまで)
私達の祖先は、アフリカにいた。
ケニア北部からエチオピアで多くの人類化石が出土している(「親指はなぜ太いのか」(島泰三著)p253)。
赤道に近いところに私達の祖先はいたのだから、普通に考えると、太陽の光を浴びることを前提として、私達の身体は作られているはずである。
いろいろなことが言われているが、私は、太陽の光に当たることは有益である、と考えている。