「がんに効く生活」とか

1972年生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

「がんに効く生活」、はじめに

「がんに効く生活」(ダヴィド・S.シュレベール著) p13
乳がん、結腸がん、前立腺がんなど、欧米諸国で猛威をふるうがんのアジアでの発症率は、欧米の七分の一から六十分の一に過ぎない(2003年WHOの統計)。しかしながら、前がん状態の微小腫瘍の存在を見てみると、五十歳前にがん以外の原因で死亡するアジア人男性の前立腺にも、欧米人の同世代の男性と同じ程度の微小腫瘍が見られる(1965~1979年から1982~1986年までの、日本における潜在前立腺がんの頻度の趨勢、という論文を出典としている)。つまり、アジア人のライフサイクルには、微小腫瘍を成長させない何かがあるのだ。
反対に、欧米に住んでいる日本人ががんになる確率は、移住してからたった一~二世代経っただけで、欧米人と同じレベルになる。欧米人の生活様式の何かが、私たちの体をがんから効果的に守ることの妨げとなっているのである。(引用はここまで)

かつての日本人の食事、生活習慣には、小さながんを大きくしない何かがあった、と考えられる。