ドクター江部の糖尿病徒然日記 インスリンの功罪③。インスイリン過剰の「罪」について。 (fc2.com)
1)ロッテルダム研究
高齢者糖尿病患者における、脳血管性認知症の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型認知症の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用中の糖尿病患者における、アルツハイマー型認知症の相対危険度は4.3倍。
血糖値が高いと、認知症になりやすい。(2倍なりやすい。)
血管性認知症(多発性脳梗塞による認知症)だけではなく、アルツハイマー型認知症もそう。
なりやすさも、同じ位。
インスリンを使うと、血糖値は下がる。
しかし、インスリン自体に害がある。(相対危険度は、4.3倍。)
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白い御飯をたくさん食べる、パンをたくさん食べる、砂糖を摂る、すると、血糖値が上がる。血糖値を下げるべく、膵臓からインスリンが出る。(血中に分泌される。)
糖尿病の方は、膵臓からのインスリンの出が悪くなっている。(インスリンの利きが悪くなっているというケースもある。)
そういった方に、インスリンを補う。
外から補ったインスリンは、身体にとって、害がある。
3)Cペプタイド値が高い男性は、低い男性に比べ最大で3倍程度、大腸癌になりやすい。(国立がん研究センター、「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果。)
Cペプタイドを測定する事と、インスリンを測定する事は、同じ意義がある。
血中インスリン高値の男性は、低値の男性に比べて、最大で3倍、大腸癌になりやすい。そう考える事が出来る。
注射したインスリンだけでなく、自分の膵臓から出たインスリンも、身体に悪い。
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私は、父に似て、大食いだ。
御飯を、いつも、腹一杯、食べていた。
そのたびに、血糖値が上がり、インスリンが分泌されていたのだろう。
私は、明らかに、血中のインスリン値が高かった、と思う。
そして、35歳で、進行した直腸癌(結腸癌と直腸癌を合わせて、大腸癌という)が見つかった。
(続く。)