「がんに効く生活」とか

1972年9月生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

何でも屋

風花猫さんからリクエストを頂いた。

もし大丈夫でしたら、精神科医の先生が得意とされる領域(統合失調症等)の違いはどのように生じるのか、疑問がありまして

何処で教育を受けるか(大学病院で、国公立の病院で、準公立の病院(日赤とか)で、もしくは、民間の病院で)、によって違って来る、と思います。

私は大学の医局に属した状態で、

大学病院→公立病院(精神科だけの病院)→大学病院→日赤→公立病院(精神科だけの病院)と勤務しました。

その後、大学の医局を離れ、

民間病院(精神科だけの病院)→休職(手術や抗癌剤治療を受ける)→民間病院(精神科だけの病院)

と勤務しました。

現在は無職です。

精神科だけの病院に入院している患者さんの9割は、統合失調症です。カルテ上は、少なくともそうです。

これは、公立病院であろうと、民間病院であろうと、そうです。

大学病院の患者さんは、統合失調症うつ病双極性障害(躁うつ病)、不安障害、摂食障害人格障害(境界性人格障害とか)と多岐に渡ります。

公立病院の外来の患者さんも、統合失調症うつ病双極性障害(躁うつ病)、不安障害、摂食障害人格障害と多岐に渡ります。大学病院と変わらないです。

日赤には精神科病棟はありませんでした。

従って、外来の患者さん(統合失調症の患者さんは少ないが、それ以外は公立病院と同様)を診た後、他の科の病棟(内科、外科、脳神経外科とか)を回る(診察依頼があれば伺う)、というパターンでした。

民間病院が経営している診療所(民間病院は辺鄙なところにある。従って、診療所だけを街中に作る)でも診療した事があります。

うつ病の患者さんが多かったです。

 

最後に勤めた病院は、京都府にある病院でした。

足の便が良いところでした。

統合失調症うつ病双極性障害(躁うつ病)に加え、認知症の患者さんが結構いました。

認知症の患者さんについては、「家で看られないので」という事で入院を受けていました。

「外をウロウロする(徘徊する)。家で看られない」+認知症、の要件で入院としていました。

 

割と何でも診られる精神科医に、私は最終的になりました。

発達障害の患者さんを診た事はあまりありません。

小児も3人しか診た事がありません。

この辺りが苦手と言えば、苦手です。

アルツハイマー病(アルツハイマー認知症)、血管性認知症レビー小体型認知症の患者さんを診る機会はありました。前頭側頭型認知症ではないかと考えた認知症の患者さんを診る機会もありました。しかし、それ以外の頻度の低い認知症の患者さんを診る機会はありませんでした。

目の前にいても、それと分からなかった(診断できなかった)だけかも知れませんが。

 

何処で教育を受けたか、何処で働いたかによって、違って来る、と思います。