「がんに効く生活」とか

1972年9月生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

魚油は攻撃性を抑える

コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる」(浜崎智仁著)p123-124

 

精神的な落ち着きが得られる

 

以下は、われわれが行ったいくつかの二重盲検試験の結果である。まず、健常小学生の行動に関する研究だ。

小学4~6年生179人を2つのグループに分けて、二重盲検法で試験した。DHA群にはDHA添加食品(週に3.6gのDHAと、パン、ソーセージ、スパゲティ)を摂取してもらい、対照群にはDHAを含まない区別不能の食品を3ヵ月間摂ってもらった。

そして、投与前後で心理テストを行った。その結果、半数を占める男子では有意差は見られなかったが、女子ではその差が見られた。対照群で身体的攻撃が増加したのに対し、DHA群では変化がなく、両者に有意差が認められたのである(アンケートにより、「ぶたれたらぶち返す」というやり方が自分にどれほど合っているかをたずねて、回答を集計した)。

その理由は不明だが、採血した児童の血中EPA/アラキドン酸比を調べると、これが上昇している人では身体的攻撃が低下しており、相関が見られた。この結果は、攻撃性と脂肪酸に何らかのつながりがあることを示唆している。

また、児童の衝動性についても調べた。保護者にアンケートを取ったところ、DHAを摂った群で衝動性が低下していることがわかり、健常者でも魚油に効果があることが推測された。

攻撃性の低下に関しては、落ち着きがないことを主な症状とする注意欠陥多動性障害(AD/HD)児を対象とした二重盲検試験でも、明らかになっている。前記と同様のDHA食あるいは対象食を2ヵ月投与したところ、魚油群で攻撃性が低下していたのである。

(引用はここまで)

 

感想

母はお魚をよく食べる人だった。攻撃性とは全く無縁の人だった。