「コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる」(浜崎智仁著)p122
もう一つ、精神に関する驚くべき影響が示唆されている。自殺との関連性だ。
われわれは中国の大連で症例対照研究を行った。自殺未遂者100例と事故で来院した100例につき、赤血球中のEPA(エイコサペンタエン酸)を測定したのである。EPA濃度を低い順番に並べると、いちばん低い患者の四分位での自殺を試みる危険率を1とした場合、EPA濃度が最高だった四分位では危険度が1/8に低下していた。
DHA(ドコサヘキサエン酸)でも調べたら、似たような関係があった。最近、米国軍人の自殺者800例で、ほとんど同じデータが出てきた。血中のDHAが少ない人に自殺者が多いのだ。
どう考えても、魚油は「精神機能に不可欠」ということになりそうだ。さらに論を進めれば、世界中の人が十分に魚を食べられるようになれば、紛争はなくなるのかもしれない。
(引用はここまで)
Results
Eicosapentaenoic acid (EPA) levels in RBC in the case subjects were significantly lower than those of the control subjects (.74 ± .52% vs. 1.06 ± .62%, p < .0001). When the highest and lowest quartiles of EPA in RBC were compared, the odds ratios of suicide attempt was .12 in the highest quartile (95% confidence interval: .04–.36, p for trend = .0001) after adjustment for possible confounding factors.
結果
自殺者における赤血球のEPA濃度は、事故で来院した人と比べると、有意に低かった。赤血球におけるEPA濃度の上位25人と下位25人を比較したところ(自殺者においても、事故者においても)、自殺を企てるオッズ比は、EPA濃度が一番高い25人では0.12だった。
結論
組織(この場合赤血球)におけるn-3脂肪酸の濃度は自殺を企てるかどうかのリスクファクター(自殺をするかどうかを決める因子)であるということが分かった。
(私が訳した。統計学についての理解は不十分です。)
まとめ
魚油は「精神機能に不可欠」ということになりそうだ。
感想
母はお魚が大好きだった。母は争いを好まない人だった。