「がんに効く生活」とか

1972年生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

外へ出る。

昨夜は、腹一杯食べて、午後10時に就寝。

午前3時35分(枕元の目覚まし時計で確認)、玄関のドアが閉まる音がした。

お母さん、出掛けたな。

自分の力で帰って来れるだろう。

万一、外で倒れたら、それが寿命だろう。

(外は寒い。外で倒れたら、この時期なら、凍死するだろう。)

通行人に保護されて、戻って来るかも知れない。

それなら、それでいいだろう。

そう思った。

昨日は、一日中、母の面倒を見た後、デスクワークをしたので、すごく疲れた。

母が、午後5時半に食事を食べ終え、寝付いた。

それから、自分の仕事に取り掛かった。

仕事を終えると、晩御飯。

お腹が空いていたので、腹一杯食べた。

戸が閉まる音がしたので、出て行ったな、と思ったが、身体が動かなかった。

行き倒れになって、凍死するなら、それは、いい死に方だ、と思った。

(特別養護老人ホームの利用者で、寝た切りの方をたくさん診て来たが、それよりは、ずっといい死に方だ、と思う。)

あれこれ考えながら、うつらうつらしていたら、トイレに行きたくなった。

トイレに立ち、居間を通った時、バタンと音がした。

「こちらでいいんですね。」と男性の声がした。

新聞配達の人だろう。

「息子です。」と、私は、とっさに返事をした。

母は、戻って来た。

母が、玄関に鍵をしたことだけを確認して、私は、用を足して、再び寝付いた。

 

夜間せん妄。

本当は、毎晩、起こしていると思う。

これは手に負えんな、と思ったのは、昨年の12月22日(木)午前3時30分に続いて、2回目(前回は、トイレでタオルとバスマットを燃やしていた)。