田中宇さんの
多極型世界システムを考案するロシア (tanakanews.com)
ロシアのHSE(国立研究大学経済高等学院)は、さる11月30日と12月1日に、世界の多極化や非米側のあり方に関する5回目の国際会議を開いた。
米国側諸国からの発表者は、日本からの私と及川幸久さんの2人だけだった。
以下、HSE大学の冊子の論文についての紹介。
この論文で使われている「世界多数派」とは、米国との間で拘束的な関係を持っていない国々と、その傘下の組織が集まる共同体を指す。
以下、田中宇さんの説明。
世界多数派は、米国の傀儡でない諸国のこと。日本を筆頭に、G7とNATO諸国、EU、豪NZ(アングロサクソン)、韓国は、米国から拘束されている諸国・米傀儡諸国なので、それ以外の諸国が世界多数派。NATO内でもトルコやハンガリーは、法的に米国に縛られているが、指導者(エルドアンやオルバン)が米国の縛りを拒否しており、多数派に入る。NATO内では、米国の縛りを拒否する国が増えている。
イスラエルは本論文で多数派に属する(属しうる)と定義されている。米国がイスラエルを拘束する度合いより、イスラエルが米国を拘束する度合いの方が大きいので米国の傀儡でない。米国がイスラエルの傀儡。
イスラエルやトルコは、世界多数派(非米側)と米国側の両方から良いとこどりする世界戦略をとっている。日本やドイツは逆に、非米側がもう一つの世界システムを作りつつあることを無視し、世界に米国側しか存在しないかのようなふりをして、米傀儡であり続けている。
とても面白い見立てだと思った。