「がんに効く生活」とか

1972年生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

サリドマイド

ドクター江部の糖尿病徒然日記  動物実験でヒトの食物代謝の研究を行うことの是非について。 (fc2.com)

1) 厚生労働省の食事摂取基準に引用された文献は、すべてヒトの研究論文です。
私が読んだ限り、動物実験の論文は一切引用されてません。

2) 薬の致死量の決定には、動物実験が有用です。
人間データは、731部隊が唯一のものです。

3) サリドマイドは当初ラットで催奇形性がないため安全と思われていました。
ところがヒトで催奇形性が報告されたので、いろんな動物を用い実験をやりなおしました。
その結果哺乳類の実験動物で、唯一ウサギのみ催奇形性が確認できました。
つまり、サリドマイドは哺乳類の中で、ウサギとヒトのみに催奇形性を示すわけです。
これ以後催奇形性の実験には、すべてウサギが用いられるようになりました。

1)については、さすが、厚生労働省といったところ。

2)については、ヒトで実験できないので、動物実験しかない、と思う。

3)サリドマイドをネズミ(ラット)に与えた。奇形の赤ちゃんは、生まれなかった。でも、ヒトでは生まれた。(アザラシ股症。)

子供の頃、「典子は今」という映画を見て、衝撃を受けたが、そういう事らしい。