「がんに効く生活」とか

1972年生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

何を信じるか。

ドクター江部の糖尿病徒然日記  「糖質制限食」「従来の糖尿病食」とEBMについて (fc2.com)

イービーエム(EBM)とは、『Evidence-Based Medicine』の頭文字をとったもので、『(科学的)根拠に基づいた医療』と訳されています。
科学的根拠(エビデンス)とは、これまでに行われてきた医学・医療に関する研究成果を指します。
1991年に登場した言葉で、北米を中心にして広まり、日本にも90年代後半より浸透してきました。(中略)

医学界において、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となるのは、基本的に医学雑誌に掲載された論文です。
ニューイングランド・ジャーナル、ランセット、米国医師会雑誌など、定評ある医学専門誌に掲載された論文であることも、evidence(エビデンス、証拠)の大きな要素となります。(中略)

症例報告も大切な医学研究の一つなのですが、ことEBMというときは、「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」だけ考慮すればいいということです。

かつて、医学界では実証的研究に基づかない権威者の意見や合意(コンセンサス)が幅を利かしていて、学会発表などでも、有名大教授で権威者の先生が「私はこう思う」といったら、水戸黄門の印籠みたいなもので「ヘヘー、恐れ入りました」という事で一件落着という世界だったのです。

権威者が、何人か寄り集まって、ガイドラインの内容を決めると、コンセンサスによる決定となります。これは、上述のヒエラルキーからみると、エビデンスレベルは最低、エビデンスなしということです。

権威者の意見や、コンセンサスに基づく見解などに頼っているのは、非科学的であるという批判が、世界中の医学界で続出して、それではよろしくないということで、evidence based medicine(証拠に基づく医学)→略してEBMが登場したわけです。(引用は、ここまで)

 

「無作為割り付け臨床試験(RCT)」が一番信頼性が高いが、食事に関するものでは、数が少ない。

実質的には、「前向きコホート研究」(追跡調査)を見て行く事になる。

ランセット論文、まとめ1 - 牛乳のこと (hatenablog.com)

久山町研究 第4版 - 牛乳のこと (hatenablog.com)

が代表的。

牛乳の長寿効果、再掲 - 牛乳のこと (hatenablog.com)

油脂の長寿効果 - 牛乳のこと (hatenablog.com)

小金井研究も「前向きコホート研究」と言えると思う。少なくとも、追跡調査である。

 

従って、偉い先生が〇〇と言っているとか、「うちの爺ちゃんは、煙草を吸っていたけど、90歳まで生きた。」というのは、エビデンス(証拠)として価値が無い、という訳だ。