初期人類の主食は、草食動物の骨であった。
島先生は、そう言っている。
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前掲書p198
彼らは骨の猟師だった。肉食獣の捨ててしまった骨を集めていたのである。誰もが知るとおり、肉食獣は腹いっぱいのときがもっとも安全である。ヒト科の動物は、彼らが危険な夕方や夜ではなく、昼間に活動していたのである。
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前掲書p200
私もケニアのマサイマラ動物保護区で、そこここに放置されたシマウマやヌーの骨格を見た。
ライオンが食べ、ハイエナが横取りし、ハゲワシが残りをあさっても、頭と大きな骨は毛皮や少しの肉といっしょに残っている。アフリカのサバンナでは、ボーン・ハンティングは十分成り立つ生業なのである。
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注。
ヌーとは、ウシのご先祖様。
サバンナとは、木のある草原地帯のこと。
ボーン・ハンティングとは、骨猟(骨あさり)のこと。
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前掲書p206
アウストラロピテクス属の頑丈なあごと大きな臼歯は、ひじょうに強い力で効率よく骨をすり潰すための道具である。
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注。
臼歯とは、奥歯のこと。
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前掲書p207
初期人類の手と歯は、骨を主食にするために必要不可欠の条件をすべて満たしている。どんな大きな骨でも砕くことができる石を握りしめる大きな親指のある手と、硬度4の骨を砕いてすり潰すことのできる硬度7(水晶と同じ硬さ!)のエナメル質に厚く覆われた歯によって前後左右上下のすり潰し運動を可能にした平らな歯列こそが、初期人類の主食である骨を開発した道具セットである。
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前掲書p253
多くの人類化石が出土しているケニア北部からエチオピアは(以下、略)
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まとめ。
初期人類(我々のご先祖様)は、東アフリカ(ケニア北部、エチオピア高原)にいたようである。
そこで、ライオンが食べ残した草食動物の骨を食べていたようである。
左手で骨を押さえて、右手に石を持ち、骨を叩き割る。
砕いた骨を口に入れ、奥歯ですり潰し、食べていた。
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初期人類の主食については、諸説あるようだが、私は、ボーン・ハンティング(骨猟)説が正しい、と思っている。
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昨日、こむら返りについて、調べた。
カルシウム、カルニチン。
カルニチンは、草食動物の筋肉に多く含まれる。
食材中のL-カルニチン含有量の分析値
仔羊(ラム) 1900㎎/㎏
牛肉 1180㎎/㎏
豚肉 274㎎/㎏
鶏肉 80㎎/㎏
牛乳 55㎎/㎏
マグロ 34㎎/㎏
ブロッコリー 4.8㎎/㎏
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こむら返り。卑近な病気だが、思わぬところに、真実がある。
そう感じた。