昨日の記事、「軽度認知障害」の続きです。
糖質摂取と軽度認知障害、認知症の関連 (promea2014.com)
今回の研究では、ベースラインで認知的に正常であった937人の高齢者(年齢中央値79.5歳)を追跡(追跡期間中央値3.7年)しました。合計200人の人が軽度認知障害または認知症を発症しました。食事と認知症の関連を分析しています。
(アメリカの論文です。)
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79.5歳の人を3年半追跡、という事は、83歳になるまで追跡したという事。
この間、937人中、200人が軽度認知障害もしくは認知症を発症した。
21.3%が発症している。
この辺りの年齢で、軽度認知障害を起こす事が多い。
そう考えられる。
937人を、糖質摂取量の少ない方から、順に並べて行って、下位1/4(少ない方から1/4)が、47%未満。
1日2000kcal摂取していると考えると、うち、糖質での摂取が940kcal未満の人達という事になる。
糖質は、1g当たり4kcalなので、糖質の摂取量にして、235g。
白い御飯一膳を150gとすると、それに含まれる糖質量は、55.2g。
4膳強に相当する。
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937人を、糖質摂取量の少ない方から、順に並べて行って、上位1/4(多い方から1/4)が、58%超。
1日2000kcal摂取していると考えると、うち、糖質での摂取が1160kcal超の人達という事になる。
糖質は、1g当たり4kcalなので、糖質の摂取量にして、290g。
白い御飯一膳を150gとすると、それに含まれる糖質量は、55.2g。
5膳強に相当する。
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糖質の摂取が、47%未満の人達と、58%より多い人達を比較すると、58%より多い人達の方が、1.89倍、軽度認知障害もしくは認知症になる。
58%超摂取している人達は、これを47%未満に減らすと、軽度認知障害もしくは認知症になる危険性を半分にする事が出来る。
5膳強、食べている人が、4膳強に減らすと、軽度認知障害もしくは認知症になる危険性を半分にする事が出来る。(ここの計算は、概算だが。)
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カロリーベースで見た場合、現在の日本人は、全エネルギーのうち、平均で、57%を糖質から摂っている、と読んだ事がある。
従って、糖質の摂取が少し多い目の人が、その摂取量を、2割、減らすと、軽度認知障害もしくは認知症になる危険性を、半分位にする事が出来る、という事だ。
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ちなみに、糖質を減らした分は、脂質で補うと良い。(鶏肉でも、豚肉でも、卵でも、チーズでも何でも良い。)