「がんに効く生活」とか

1972年生まれ。男性。2013年まで精神科医をしていました。リンクは自由です(連絡不要)。

軽度認知障害

02_各論_1-1_エネルギー_cs6_0116.indd (mhlw.go.jp)

p84

75歳以上の男性は、1日に2000kcal位、摂っている。

75歳以上の女性は、1日に1600kcal位、摂っている。

(p84には、そう書いてある。)

うち、糖質で、57%、摂っている、と読んだ事がある。(カロリーベースで見た場合、現在の日本人は、平均で)

戦前の日本人は、70%と読んだ事がある。(平均で)

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糖質=炭水化物-食物繊維、だが、食物繊維は、エネルギーにならないので、糖質=炭水化物、と考えて良い。

糖質摂取と軽度認知障害、認知症の関連 (promea2014.com)

今回の研究では、ベースラインで認知的に正常であった937人の高齢者(年齢中央値79.5歳)を追跡(追跡期間中央値3.7年)しました。合計200人の人が軽度認知障害または認知症を発症しました。食事と認知症の関連を分析しています。

(アメリカの論文です。)

炭水化物(=糖質)の摂取が、47%未満の人達と、58%より多い人達を比較すると、58%より多い人達の方が、1.89倍、軽度認知障害もしくは認知症になる。(軽度認知障害とは、認知症の手前の状態。)

脂質の摂取が、27%未満の人達と、35%より多い人達を比べると、35%より多い人達の方が、0.56倍、軽度認知障害もしくは認知症になる。(軽度認知障害もしくは認知症になる危険性は、脂質を35%より多く摂っている人達では、27%未満の人達と比べると、半分位である。)

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論文のポイント

糖質を多く摂っている人は、軽度認知障害もしくは認知症になる危険性が高い。

脂質を多く摂っている人は、軽度認知障害もしくは認知症になる危険性は低い。

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2000kcalのうち、6割を糖質で摂っているとすると、1200kcal、糖質で摂っている事になる。

糖質は、1gで、4kcalなので、糖質を300g、摂っているという計算になる。(一日で)

白い御飯一膳150gに含まれる糖質量は、55.2g。これだと、5膳強。

白い御飯一膳200gに含まれる糖質の量は、73.6g。これだと、4膳強。

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糖質の摂取量を2割、減らすと(58%超から47%未満に減らすと)、ある程度、予防効果があるようだ。